勇者の使い魔として召喚された現代に住むニートオタク男性と勇者スフィリアのダブル主人公型。
魔王の封印が解かれるのを防ぐために冒険する決意をした女勇者兼魔法使いのスフィリア。勇者の伝統に則り使い魔を召喚し、現れたのは魔法少女に目の無い現代に住むニートオタク男性(男主人公)。男主人公は使い魔として契約するためスフィリアにセックスを要求。スフィリアは要求を飲み男主人公とのセックスでエッチの味を覚えながらも、魔王軍四天王を倒して魔王の復活を阻止する冒険に出るのでした。
本作は多数の町やダンジョンを訪れながら物語を進めるファンタジーストーリーです。その裏で女勇者を自分の物となるよう染め上げていく強制セックスと他人に勇者を差し出す寝取られ、そして使い魔たる男主人公が魔王軍四天王の女の子達とエッチして自分色に染め上げていくハーレムものの3軸からなるエロコンセプトが特徴のRPGです。
なお、主人公からスフィリアへの愛情は無いので(エンディング次第では愛情を感じる場面もありますが)、寝取らせは「好きな人を寝取らせる」ではなく、「肉奴隷を他人に貸し出す」ような鬼畜寝取らせに該当します。
王道冒険ファンタジーとコメディテキストによるキャラの可愛さアピール
dorgelの過去作品はビジュアルを前面に押し出したエロRPGでした。画力の高いイラストがヌルヌルアニメーションするエッチシーンを売りとして、それを最大限に見せるためのRPGシステムを作り上げています。前作「KNIGHT SLAVE ~堕落の黒きワルキューレ~」などは、その方針での実力がよく分かる作品です。ただし、反面としてテキスト関係が弱い点も挙げられます。
本作は、過去作とは明らかに製作方針が異なっています。まず、前作までサークルの売りであったエロアニメーションは一切ありません。代わりにCG量は明らかに増えています(今調べたら前作21枚、今作36枚でした)。その上でシナリオとテキストを大幅強化。シナリオ・エロシーン共にテキスト関係に力が入っておりテキストボリュームは相当なもの。また、前作でもツクールスクリプト技術は明らかにあるサークルですが、今作はその腕をテキスト関係とエロコンセプトが合うようにアレンジして導入しています。
方針転換でまず目立ったのはキャラの魅力を引き出したテキストの数々。オープニングからキャラが本当に喋ります。そのため、まずスフィリアの健気さや可愛さが伝わってきます。ヒロインの魅力さはエロRPGとして不可欠なものですが、本作は高い次元で魅力が伝わるようにエッチを描いています。イベントシーンはもちろん、レベルアップ時のセリフ、エロシーンがはじまる前に主人公に騙される可哀想さ、勇者としての使命を大切にするカッコ良さ、主人公に依存した場合は、主人公への愛情などなど。
▲レベルアップ時のヒロインの喜び方。可愛いすぎます。スキルを覚えた時は一つ一つ軽く文章も変化します。
▲今回テキストを担当している方は相当に会話のセンスがあります。
▲世界観などもNPCからの会話以外に主要キャラの解説が入ります。しっかり構築されており、キャラの会話も面白いのですっと頭の中に入っていきます。
そしてスフィリアをひどい目に合わせるために産まれたような男主人公ですが、これまた剽軽な面白さも持ち合わせています。スフィリアを他人に貸し出す時のセリフ、理想的なスフィリアに現実的な旅の方法を提示する世間渡りの上手さ、他人にむかついた時の心の底など。スフィリアにとっては逆らえないひどい奴だけど、プレイヤー視点から見ると、見ていてなんか楽しい人だなって印象に見えます。世渡り上手というか、可愛い子に頼まれると憎まれ口を叩きながらも、その子(主にスフィリア)のために行動する場面もあります。
合わせて、NPC会話の面白さやメインシナリオの会話の豊富さも挙げられます。本作のNPCはよく喋りますし、会話にはどことなくユーモアがあります。それに合わせて主人公達が応答することもあり、単純に話していて面白い会話ばかりです。そして、話すうちにその町の事がよく分かってきます。
▲武器屋で買い物前の会話。このノリいいね♪
メインシナリオもこのノリで会話が行われるので吸引力があり、キャラのコミカル会話を楽しんでいる内、知らず知らずに話の本筋に変化していきます。また、途中からは魔王軍四天王(全員女)との絡みもあり、旅を続けるうちにどんどん賑やかに(あくまで旅はスフィリアと使い魔主人公のみですが)。
ここまでテキスト関係にひきつけられるRPGは久しぶりです。
ゲームとしては、フィールドを冒険して各町やダンジョンを訪れ、町での悩みを解決しダンジョンを攻略、合わせて四天王と対決する熱血あり涙ありのオーソドックスなRPGスタイル。町は初期の王都以外も、火山ふもとの町や温泉村、砂漠の商業都市など様々。各町で最低1つはメインシナリオに関連する重要な話題がある他、いくつかサブクエスト関係も。〇〇を10匹倒せなどのように単純なものですが、イベント会話が面白かったりエッチシーンに繋がったりで攻略のやりがいがあるクエストばかり。
メインシナリオはたいてい四天王が悪さをしており、村や町が困っており退治に行くという王道。ですが、四天王に関係の無いイベントが発生する町もあり、「世直し冒険をしている」実感があります。四天王との対決後は四天王におしおきエッチ、最初は勝者の特権とばかりに強引なセックスからはじまりますが、四天王は何かに気づいたのかそのまま主人公に身を任せてしまい、どちらかと言えば和姦。
▲各地のボスとして君臨する四天王達。それなりに強敵なのでレベル上げや適格に弱点を守る装備品などが必要になります。と言ってもレベル上げは短時間で行えるので面倒臭さはあまりありません。
そして、「女勇者と使い魔の魔王復活阻止の旅」に一つの爆弾が投じられます。それは四天王とセックス後に断片的に語られる主人公魔王説。たぶん体験版四天王でも気づくのでは?と思うくらいあからさまです。そして各四天王を倒すたびにプレイヤー(私)の中では核心になっていきます。
▲ここまであからさまだと製作側も隠す気は全くなさそう。
なので、物語の楽しみ方としては、「主人公は本当に魔王なのか」、「現代でニート生活を送っていた主人公がどうして魔王なのか」、「主人公とスフィリアの関係はどうなる?」、「主人公が封印の地へ行くとどうなる?」などを想像するシナリオ構成になっています。特に主人公とスフィリアの絆が深まるにつれ、悲劇を想像してしまい、どんどん先が気になってしまいました。
なお、後述するエロステータスによるマルチエンディング方式で、主人公とスフィリアのその後はラストで変化します。クリアするとデバッグ機能が解放され、エロステータスも自由に変化可能なので、道中は好きなエッチを楽しみつつラストはパラメータ操作で様々なエンディングを見るという流れ。
戦闘中セクハラで女勇者を邪魔して敗北させ寝取らせ魔物姦を楽しもう
さて、戦闘システムですが特徴的なのは、敵シンボル。各ダンジョンで敵シンボルは基本的に2種類あり1種類は接触だけで倒せる弱エネミー。そしてもう1種類はエンカウント戦闘が発生します。ダンジョン探索中は雑魚敵シンボルに接触しつつ、エンカウント敵を避けるだけで適度に資金と経験値を稼ぎつつ先に進めるシステム。ただし、両者は経験値やゴールドに7~10倍に違いがあり、ボス戦(四天王戦)は適度に難易度があるためエンカウント敵ともそれなりに戦闘は必要。その一方でサブクエストの魔物討伐系はほとんどが接触のみシンボルが対象なのであっという間に片付きます。
武器防具はスフィリア固定(装飾品は変更可能)、男主人公のみ装備変更が可能。スフィリアと男主人公の関係を示しているようで、序盤の男主人公は弱くスフィリアの魔法に縋った戦い方になります。ところが、装備が整ってくると次第に男主人公も強くなってきます。また、主人公は何故か異世界と現代を行き来自由で、現代では通販でマシンガンなどの現代チート武器が購入できます。高価なので後半にしか利用できません。
▲武具購入以外に回想も現実。
そしてもう一つが四天王の召喚。魔族はエッチ=契約のようで、エッチしてしまうとその異性に忠誠を捧げなくてはなりません。そして四天王戦後、男主人公はおしおきセックスをしてしまいます。システム的には主人公のスキルに各四天王の「召喚」が加わります。敵時と同じカットイン付きで行う必殺技でこれが非常に強力な攻撃。TPを多く使用するも、主人公はTP回復スキルがあるため、TP回復→召喚が鉄板になります。また、紹介した時に「犯す」選択肢もあり、そのままエッチになだれ込むことも可能。TP消費というデメリットしかないため、お遊び的要素でしかありませんが、テキスト関係は本格的な1シーン分用意されています。
対してスフィリアは魔法による攻撃。魔法はレベルにより次々と覚えていきMPは膨大にあるため消費を気にすることなくバンバンと強力な魔法を放ちます。そしてスフィリアの魔法に役立つのが男主人公のセクハラ技。セクハラ技はロマサガ風で、戦闘中に突然閃くことで覚えていきます。スキル内容はお尻を撫で回すと興奮のあまりスフィリアの魔力が1.5倍など。セクハラ時は戦闘中でもテキストとCGありのイベントエロが用意されています。
▲その時点で最強の魔法をバシバシ使っていける爽快感。
▲戦闘中に戦闘技を覚えることなくセクハラ技ばかり覚えます。主人公の基本スペックは武器装備だと基本的に高いのですが、覚えるスキルは他力本願系ばかりでニートの鏡。
また、本作の雑魚戦敗北は敗北エロに移行しますが、面白い仕様として凌辱に男主人公も参加する点が挙げられます。そのため、戦闘敗北は男主人公にも明確に得点があるため、セクハラには上記のようなバフメリットより女主人公を邪魔するような内容が中心です。おっぱいを揉めばスフィリアの力が抜けて防御力0.8倍、尻をひっぱたけばあまりの痛さにスフィリアのHPが1/4に。
▲戦闘中の不意打ちにスフィリアはなす術もなく。
そしてスフィリアのHPが0になると敗北エッチシーンに移行します。戦闘敗北は寝取らせと男主人公の凌辱参加の2つが組み合わさったかのようなシチュ。例えばゴブリンに敗北するとゴブリンは男主人公の許可を経て輪姦を開始し、ゴブリン輪姦後に男主人公もセックスに参加します。ミイラやオークなど今後も様々な敵が登場。他には触手姦中にスフィリアを助けることなく痴態を眺める男主人公など。
▲戦闘敗北は同時参加型と鑑賞型の2種類。
契約を盾にセックスを迫る調教エッチと、他人への性行為を強制する寝取らせ、男主人公と四天王レイプハーレムの3柱構成
▲初セックス。契約を盾に迫る鬼畜系ですが、事後のやり取りが可愛くてほんわかします。
▲その後は宿で自由にセックスできるようになりますが、次段階に進まない場合は2段階目として軽くテキストが変化します。
▲後半になるとスフィリアは愛を囁くようになります。
メインベントでも最初は自分を性処理道具にする男主人公に対して複雑な感情を抱いていますが、四天王エッチの後いじける姿を見せるなど、少しずつ恋愛的な可愛さも見せ始めます。
▲四天王と男主人公のやりとり後に見せる嫉妬も可愛らしさがあります。
▲温泉イベント。入ることが決定すると男湯・女湯に分かれますが、別れた後スフィリアは独自に自動で動いています。そしてある場所まで来た時に覗きイベントが発生。
そして、戦闘敗北も含めてですが、肉奴隷以外に、寝取らせ方向のエロイベントが多数用意されています。基本は女主人公RPGのようにNPCにセクハラされる系統のイベントなのですが、スフィリアが自らエロに突っ込むのではなく、男主人公がスフィリアを他人に貸し出すことが前提となっています。
わざと犯罪を起こし牢屋に捕まるような行為をして、牢屋から早く出るため主人公が牢番に提案。「スフィリアを貸すから早く出させて。」スフィリアには「早く出ないと魔王が復活するかもしれない」。そしてスフィリアは泣く泣く兵士達の輪姦に巻き込まれることになります。このような寝取らせは先の町や体験版内にいるキャラでも様々に発生します。温泉で客の男達に身体を提供したり、娼館で働かせたり、そしてでぶっちょの領主に抱かせたり。
▲あわれ、衛兵に奉仕することになったスフィリアちゃん。
▲奴隷として囚われているスフィリアを救え!わざと救わないという手もありますが。
▲嫌味な方々。寝取らせフラグですね。
序盤はとにかく嫌なのに無理矢理や強制的に……という描写が多いのですが、後半になると不特定多数に抱かれることがスフィリア自身も癖になっており、淫乱な妖しさが出てきます。
なおメインイベントでも発生しますが、メインイベントでは必ず代価手段が用意されています。例えばある町で領主の館に侵入するイベントが発生します。ここで領主の油断を誘うためスフィリアを奴隷として差し出して自分は警備員に見つからないよう進むミニイベントになります。ここで数回ミスすれば奴隷スフィリアが抱かれてしまうイベントが発生。
プレイ時間は4時間ほど。回想は52で内訳は(主人公とスフィリア6、戦闘中のセクハラ8、スフィリアのオナニー1、戦闘敗北寝取らせ7、イベント寝取らせ14、四天王勝利後の凌辱1×4人、四天王召喚後のレイプ1×4、NPC2(1シーンは盗賊輪姦、もう1シーンは男の娘×男)、エンディング関連6)です。寝取らせが多めですが、主人公スフィリア姦や四天王のイベントも適度にバランスよく構成されています。
元々サークルが持っていた確かな画力とスクリプト技術にレベルの高いテキスト力が加わり、エロさにいっそうの磨きがかかっています。道中のストーリーが面白く、エロRPGでは数少ない凌辱寝取らせが主なシチュ、そして戦闘エロや戦闘敗北なども普通のエロRPGとは若干異なる仕様で完備、戦闘バランスもザコ戦楽々・ボス戦が適度な厳しめでなかなか面白い難易度です。スフィリアの性格が可愛く主人公との掛け合いも楽しくボリュームたっぷり。過去作とはシステム系のコンセプトが全く異なるので、従来のファンがどう捉えるかは一つの懸念点ですが、新規層を取り込めれば人気になりそうなゲームです。
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