人外の夢[ブラックメガネ研究所]
ある村では男の昏睡事件が続いています。命に別状は無いのですが、半年は使い物にならないぐらいにボロボロ。そんな時、自警団の一員であるショタ主人公は夢の空間に囚われてしまいます。彼は脱出を求め夢ダンジョンを探索することに。
▲姉妹で暮らしていた男の子で自分が弱いことがコンプレックス。頼りなさもあるけど、優しさにも溢れています。
魔物娘が住む夢ダンジョンを脱出することが目的ですが、全般的に優しげで牧歌的な雰囲気が漂っています。小短編で各魔物についてもテキストは短いのですが、各魔物娘の特徴を掴んで厳選したセリフを喋らせています。そのため、各魔物娘に感情移入しやすく、特に一緒に行動する夢魔ヒロイン「ムウマ」ちゃんとの結末は温かさがあります。人間と魔物娘の友情物語みたいな話。
さて、夢のダンジョンには要所要所に魔物娘がいます。このダンジョンの魔物娘は「攻撃された場合のみ自衛で反撃しても良い」「お願いされたら交換条件でお願いして、叶えてくれたら相手のお願いも叶えなければならない」「破ったら爆発でボン」というきまりに縛られています。それ故に強引な逆レイプは不可能。そのため、あれこれと誘惑してきたり物理で攻撃されれば容赦無く反撃逆レイプを行ってきます。
システムとしては「ミニゲーム + ノベル」風味な作風。ダンジョンを進むゲームですが各エリアに魔物娘がいて道を通せんぼしていたり崖上へ移動したい時に都合よくハーピー娘がいたり。つまり「そこ通して」「崖上へ運んで」とお願いをしなければいけない立場です。一部例外がありますが基本はパターン化しており、お願いをすると逆にお願いされます。
そこで「お願いを叶える」か「斬る」の2拓が発生し、「斬る」を選択すると敵に通じず、逆に敵は「きまり」の縛りから外れてしまうため逆レイプ→ゲームオーバーの流れになります。お願いを聞くと、なんらかのミニゲームを行うことに。魔物娘一人一人にそれぞれのキャラ性にあった簡単なミニゲームが採用されています。
▲基本的には勝てないので信頼されていない状態で「斬る」と容赦無く逆レイプされます。
お願いを叶えた後は「友達になる」「斬る」の選択肢が。この時に「斬る」を選択すると魔物娘も油断しており倒せてしまいます。この時「悲しい気持ち」になり、友達になると「幸せな気持ち」に。
▲依頼を達成すると必ず油断する段階があるので、この時に殺すことができます。友達になるとアドバイスをくれたり喜んでくれたり。
何人もの魔物娘と邂逅し、この流れを何度もこなし幸せな気持ちを入手した個数でエンディング内容が3種類に変化。なお、ラスト直前で「幸せな気持ち」を任意に減らすことができるため、友達ルートを進めれば全てのエンディングを見ることができます。
このようにミニゲームや魔物娘との会話で前フリを作り、敗北逆レイプを楽しむ抜きゲの側面が強いゲームです。ですが、ここに感情を考慮すると本作は抜きゲの枠を外れた魅力的な作風に変化します。登場する魔物娘が皆、元気一杯に可愛くほんわかに描かれています。魔物娘を含めて全体的にふに~~っとしており、プレイヤーもきっと愛着を持つことでしょう。
魔物娘どうしでもラミアとカエルは仲が悪い、ヒロインをいじめている夢魔がいるなど関連性があり、この夢の世界の中で平和に暮らしている姿が描かれてます。存在感とそこに生きている脈動感があります。皆、純粋で可愛い。また、ショタ主人公もふに~っとした雰囲気があるので和やかにゲームは進みます。
そして一部の魔物娘はミニゲームにその魔物娘の身体的特色や性格を活かした内容を取り入れています。アラウラネ娘なら「近くにある栄養分を吸い取る雑草を抜き取ってほしい」と抜き取るゲーム、とあるサキュバスさんは「趣味で迷路を作ったから解いてほしい」。個人的に面白かったのはナメクジ娘。性格も常に眠ったようなやる気の無さが出ており「私とレースをして勝ったらお願いを聞く」と。そしてナメクジなので歩行速度は遅いはず。どのようなレースかは製品版を実際にプレイしてほしいのですが、ミニゲームの内容を見て思わず声に出して笑ってしまいました。
▲女王様な魔物娘のご機嫌を損なわないような選択肢を何回か選ぶミニゲーム。ご機嫌を損なったら……。ちなみにこの魔物娘、ツンデレです。デレ時がとても可愛い。
▲アラウラネの養分を奪う草刈り。ただ刈り取るだけなので、それほど難しくありません。刈る時に悲鳴みたいな音が聞こえますが。
魔物娘と人間は分かり合えないというのが、この世界の常識らしいのですが、優しい主人公はどんどん魔物娘と友達になります。なので魔物娘達が、「友達になる」と呼びかけられた時の喜び方はこちらまで嬉しくなってきます。逆に「斬って」消滅させてしまうと、その朗らかでのほほーんとした雰囲気が一気に無くなってしまい虚無感のすごいこと。
▲それまで孤独に生きてきた魔物娘に初めて出来た男の子の友達。嬉しさが文章から伝わってきます。
遊ぶためのミニゲームというよりは物語を盛り上げるためのミニゲームですね。ミニゲームを通して彼女達がより魅力的に見えるような位置づけです。魔物娘の性格や個性と密接に結びついており面白い試みです。こうしてキャラの特色を掴んだ上で、わざと初対面時に「斬って」みると、可愛らしい特色をした魔物娘も主人公を獲物としてロックオン。その魔物娘に連続射精系の逆レイプを受け、その後は巣にお持ち帰りで夢から覚めず延々とエッチしてしまいゲームオーバーとなります。
この逆レイプ時も本編同様の主人公、魔物娘共にふに~っとした愛嬌があります。絵柄はこの可愛さを引き継いでいるので、エロさ・可愛さ・ほんわかさが混在している不思議なエロシチュです。抵抗しながらも無理矢理襲われて快楽に屈してしまう逆レイプ感はしっかりと出ています。女性上位の拘束中につぶやく魔物娘のエッチなセリフも良い雰囲気で、Mシチュ好きにとってぐっときます。スキャラなど足が触手になっている魔物娘は触手での締め付け+逆レイプ、淫魔・夢魔系はフェラやパイズリ(本番は1種)、あとはその魔物娘による固有部位による拘束(ハーピーなら羽で拘束)+逆レイプなどのシチュです。サークル特有のシチュとしては丸呑みが2種ほど。
▲やっている事は本格的な逆レイプなのに絵柄のおかげで雰囲気がだいぶマイルドに。また、魔物娘だけじゃなく主人公の表情も可愛いです。表情もシーンに合わせてどんどん変化します。3枚目はこの後捕食されてしまいあれこれされる丸飲みシチュです。ある意味、ブラックメガネ研究所の得意分野シチュ(他作品は女性が被害にあうけど)
さて、主人公は冒頭で夢魔の女の子「ムウマ」ちゃんが仲間になります。ムウマも例にもれず、すごいのほほ~んとしてほんわか。だけど他の魔物娘が主人公より強いことに対して、すごいへっぽこで主人公の攻撃一つで泣き出してしまいます。この子がヒロインで、主人公が夢から出るためのお手伝いをしてくれるキャラです。また、各魔物娘と話す時は彼女も会話に参加するので、華やかに盛り上がります。各魔物娘と知人なのでアドバイザーとしての役割もあり全般的に関わってきます。
▲おっちょこちょいで泣き虫のムウマちゃんとの出会い。サキュバスらしくない彼女ですが、途中で彼女に注意するよう警告する魔物娘もいます。はてさて。
そして特定エリアを通過するたびに彼女との交流イベントが発生。例えばレストランエリアだと二人でお食事、お風呂エリアだと男風呂に入ろうとすると夢魔が乱入。へっぽこ夢魔もこの世界のルールに縛られており、しかも最弱で勝つことができないため要所要所で誘惑をかけてきます。主人公も(たぶん宗教上の理由で)魔物とは姦淫できないので必死に抵抗します。そして誘惑に屈しない主人公のせいで泣きそうになる夢魔ちゃん。
▲実は要所要所でエッチシーンの無いCG付きイベントも(回想には含まれていません)。誘惑に対して必死に抵抗するルエリー君とムウマちゃんのやり取りが見られます。淫魔と人間というよりは、男へ精いっぱいアプローチする女の子の甘酸っぱさみたいな雰囲気が感じられる一幕。むろん、夢魔なので策略かもしれませんが。この優しくて可愛い絵柄、良いですね。
彼と彼女の微笑ましい?やり取りも心を温かくしてくれる優しいお話です。サキュバス系捕食者というよりは可愛らしい女の子のように描かれており、短い旅を通してだんだんと親密になる様子が描かれます。1シーンのみエッチもあり。エンディングによって彼女との結末も変化します。そのためTrueはちょっとほろ苦さを覚えながらも余韻のいい結末。
プレイ時間は1時間程度、16種の魔物娘が各1シチュ。可愛く残酷な魔物娘の逆レイプシチュ目的としても実用的な本作ですが、気軽に魔物娘がいる世界に浸りたい方向けにも最適です。体験版でもそのフワフワな世界観は確認できますので、まずは体験版で。私としてはTrueエンド後の生活がとても気になっています。
攻略
なぞなぞ系ミニゲームが場合によっては詰んでしまいそうだったので回答を別ページに掲載しておきます。基本的にミニゲームは魔物娘の魅力を引き出すために作られており、なぞなぞ系以外は簡単に進めると思います。
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DLSITE:人外の夢
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