この記事はエロゲ開発者さん用の記事です。
まず、サイトはこちら。
私の素材紹介サイトにこそっと載せているので、もしかしたら気づかれた方がいるかもしれませんが、海外のフリーゲーム素材投稿サイト「Open Game Art」のご紹介です。
海外ゲーム素材の多くはアダルト禁止の有料素材販売サイトでの販売か、アダルト可否を明記しない個人販売(itch.ioなど)に限られています。そのため、日本のエロゲ作者には利用できなかったり、確認に英語必須など少々難度が高い状態であるのが現状です。
Open Game Artはオープン系の著名ライセンスのみで構成されている特殊なゲーム素材投稿サイトです。使われているライセンスは以下。
- クリエイティブコモンズ(以下CC)
- パブリックドメイン(以下CC0)
- GPL
- LGPL
- Open Game Artライセンス
エロゲ製作者にとって、これらのライセンスの何が便利かと言うと、これらのライセンスはアダルトへの利用を禁止していない点を挙げられます。つまりライセンスに従いさえすれば、アダルトでも自由に利用できます。素材提供者側もオープン系ライセンスで素材を提供するということは、ライセンスに従った使い方ならばどんな使い方をしても認めることを意味します。
そのため、Open Game Artはエロゲ作者が安心・簡単に利用できる海外素材サイトとして考えることができます。
種類
どんな素材があるかをある程度羅列すると
・2D Art → タイルセット、アイコン、ドットキャラ、ボタンなどのUI、ドットエフェクト
・3D Art → 街・魔物・人間・フィールドなどの3Dアセット
・Concept Art → 敵キャラ・味方キャラのイラスト・立ち絵、イベント絵、モンスターなど。
・Texture → テキスチャ、テキスチャ系のタイルセットやエフェクトなど。
他、音楽・効果音などがあります。
海外ではプラットフォーマー(アクションやシューティング)が盛んなので、日本では素材がほとんど見つからないそれらの素材が大量に見つかります。最近はRPG系も増えてきました。
ただし、検索が弱いためか、膨大な素材から必要な素材を探す点においては苦難を覚悟しておいた方がよいでしょう。英語でのキーワード検索をする技術も必要。いちおう、それぞれのカテゴリで人気度順に並んでいるので、有名な素材については簡単に把握できますが。
ライセンスを商用で使う場合の考え方
実はOpen Game Artは全素材に商用利用も可とすることを決めている素材配布サイトです。そのため、クリエイティブコモンズでもCC-BY-NC(表示・非営利)は存在しません。ただし、商用で使いにくいライセンスも多く、、さすがに「おぃおぃ、無理だろ」と突っ込みたくなります。そのため、ライセンスの注意点を少し挙げておきたいと思います。
商用ゲームでは使いにくいライセンス
とは言え、商用販売と考えると使用できないライセンスがあります。以下は利用する場合も注意する必要があります。
GPL
商用では、まず利用不可なライセンス。強力なコピーレフト(使用したゲームは同ライセンスで配布しなければいけない)持ち。つまりGPL素材を用いて製作したゲームはGPLで配布しなければいけません。ちなみにGPLはソース開示義務、再配布許可。RPGツクールの場合はツクール系ライセンスと競合するので利用できません。
LGPL
利用できないこともないけど、無難に利用しない方が良い素材。GPLの難度減少版で、素材を動的に利用した部分のソース開示義務があります。言ってることが分からなければ利用しないようにしましょう。私自身も理解できていない部分があるライセンスなので利用する場合は自己責任で規約を熟読しましょう。
CC-BY-SA(クリエイティブ・コモンズ-表示-継承)
厄介なのが継承。GPLと同じくコピーレフトが付随します。つまり、この素材を用いて作った作品は同じくCC-BY-SA配布となります。ツクールのRTA素材とも競合します。
商用ゲームで使いやすいライセンス
CC-BY(クリエイティブ・コモンズ-表示)
著作者を明記することで利用できます。ただし、クリエイティブ・コモンズは暗号禁止条項が付随しているので使える範囲は限られます。
RPGツクールVX ACEの場合、RGSS3に該当素材を固めることができません。なんらかの方法で該当音楽だけ固めずに外出しする必要があります。
RPGツクールMVの場合、rpgmvoなどに変更することはできません。ただ、MVの場合、一度暗号化してから、該当素材だけ元のファイルに置き換えても正常に作動します(プラグインが悪さをしなければ)。
OGA-BY(Open Game Artライセンス)
クリエイティブ・コモンズの暗号化条項がゲームと相性が悪いため、同ライセンスから暗号化条項のみを省いたライセンス。他は全てクリエイティブコモンズと同等です。つまり、一般的な素材の利用方法と全く同じで一番使いやすいライセンス。著作者の明記が必要。
CC0(パブリックドメイン)
限りなく著作権を放棄した素材。著作名の表記も必要ありません。伝統としては著作者に敬意を表して明記することもよくあるようです。一番安心して使えるライセンス。
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