幽‐ゆらゆら‐(製品版感想)

幽‐ゆらゆら‐
幽‐ゆらゆら‐[ミニマムゲーム工房]

神官見習い少女サザンカは卒業試験のため、ある屋敷の除霊を行うことに。幽霊少女を発見し、除霊をしようとするも何故か成仏せず、貴方は館に囚われたと告げられます。そして、館からの脱出ができなくなり、化け物も徘徊。そんな中で少女の除霊と館の脱出を目指してサザンカは脱出を目指します。
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▲謎の少女が誰かに何かをされている描写の後、怖がりで幽霊嫌いな主人公が屋敷に入館するオープニング。

ミニマムゲーム工房は、ロリ系サークル、物語を見せるためのゲーム性を意識して作られており毎作ひと風変わった狂気に満ちた世界観とそれに翻弄される女の子達のドラマを描くシナリオを展開しています。丁寧に作られた小規模フリゲのように、毎回独自のシステムを作り込んでおり、今回はホラー系として、細かな点で色々と手を入れていることが伺えます。

そして主人公の性格等がロリ。似たような性格をした主人公像をしたゲームを作るサークルさんは「Kachusha」や「BLACK PANDA」などが該当すると思います。

そして今回のテーマはフリーゲームで流行中のホラー探索(フリゲ分野は2019年でもホラー探索が人気でびっくり。実況と相性が良いのかな)。ホラー探索をエロゲに導入する事例は「腐界に眠る王女のアバドーン」がはじまりだと思うのですが、ホラー要素を全てエロに置き換えて怖さを無くしたエロトラップダンジョン「パニックパーティー」や、ホラーな雰囲気を出しながらオチがエロゲだった「異次元屋敷怪異録」、そしてホラー館探索とドットエロアニメーションを組み合わせた「冥漠の館」などそれぞれのサークルで独自のエロをホラーの中で出そうとしています。

本作はその1つであり、上記に挙げた例と比較すると、より本来のホラーを追求している点が特徴です。そしてホラー探索ものでも珍しいストーリー重視系。ストーリーの主軸となるのは、序盤に屋敷の中で出会う記憶喪失の幽霊少女。彼女は心を閉ざしており表情も暗く、呪われた屋敷の中で長い間、一人寂しく暮らしています。屋敷の脱出は、イコール彼女の謎を探る探索にもなります。
幽‐ゆらゆら‐_出会い2 幽‐ゆらゆら‐_出会い1
▲眠っている幽霊という不思議な存在。

今回は純粋なホラー館探索ですが、このサークルさんらしい狂気な世界の中で女の子同士が絡んでいくストーリーは健在。バイオハザードのように鍵や仕掛けのギミックを解くと同時に見つかる屋敷の主が書いたと思われる日記、特定のイベント後に発生する少女の記憶を保持した魂、同じく特定の場所で発生する少女との会話などの断片を組み合わせていくことで、少しずつ過去に屋敷で実際に起こった悲劇が明らかになり、合わせて脱出方法も導かれていきます。その中でサザンカと謎の少女は友情を育んでいき、序盤と終盤では関係性が変わってきます。この、短編ながら起承転結がしっかりとしたシナリオをノベルゲーになることなく、探索型シナリオを構築できている点は大きな評価ポイントです。
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▲二人の交流。
幽‐ゆらゆら‐_エリア1 幽‐ゆらゆら‐_エリア2
▲ホラーな雰囲気漂うマップです。
幽‐ゆらゆら‐_謎1 幽‐ゆらゆら‐_謎3
▲断片を分断させる手法が上手いので、だんだん真相が分かってくる爽快感もあります。
幽‐ゆらゆら‐_ギミック
▲簡単なギミックもいくつか。ホラー探索もののお手本と言ってもよいほど、謎解きが明快・簡潔なので特に迷うことなく進められると思います。

ただし、本作は記憶喪失の少女の謎を追っていくゲームです。そのため、情報が集まるたびに少女の事が分かり、愛着が沸きやすい構造になっているのですが、もう一人の重要人物である主人公サザンカへの感情移入がシナリオ上ではあまりできない欠点はあります。代わりにプレイヤーが少女を好きになる過程と主人公が少女を好きになる過程がリンクする点はメリットですが。
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▲少女の過去を覗くとどんどん、少女のことが分かってきます。

合わせて、ホラー関連も血まみれのテーブル、首から上が無い置物、暗闇の中で一部しか見えない箇所など館探索の臨場感も高いものになっています。そして恐怖で言えば外せないのは徘徊する怪物。怪物が出現する場所はある程度決まっているとは言え出現可否はランダムです。いわゆるライブ・ア・ライブのSF編。そして、一度遭遇すると、一定のフロアはいくつか超えないと部屋越しにでも襲ってくる仕様。怪物接触のデメリットは凌辱のみ(プレイヤーにはご褒美)とは言え、ドキドキしっ放しでした。
幽‐ゆらゆら‐_怪物からの逃走1 幽‐ゆらゆら‐_怪物からの逃走2
▲化け物が現れると画面が赤黒く変化。

エッチ関係はサザンカと謎の少女が凌辱3づつ+αほど。オール凌辱。サザンカは主に怪物と接触した時に発生。怪物の種類や場所によって凌辱の内容が変化します。呪いの効果で身体は凌辱前の状態に戻るため、身体がボロボロになるような凌辱に発展することも(身体は元通りだけど心(記憶)は残ったままの点に呪いの本質があると序盤に明示されます)。身体を壊しても問題ないため、基本的にハードな凌辱。途中から心をへし折られて身を任せるようになるか、最初から心が折れていて、むしろ怪物の為すがままになるかの2パターン。
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▲最初は嫌がって、途中から快楽を許容するパターン。

謎の少女の場合は、過去編の中で怪物による凌辱を受けます。彼女の場合は、とある理由で凌辱でも相手をしてくれるなら受け入れると言うスタンス。上記で「シナリオ構成上謎の少女に感情移入しやすい」と記載しましたが、エッチも同様で、シナリオの延長上の凌辱であるため、臨場感は上です。主人公・謎の少女共に体型に厳しいサイズのもので貫かれたりとミニマム工房らしさが出ています。
幽‐ゆらゆら‐_少女1 幽‐ゆらゆら‐_少女2

その他、主人公は加えて放尿などのイベントもあります。

プレイ時間は1時間ほど、シーンは8ぐらい。短編できっちりとまとめあげ、臨場感溢れるタイルマップ配置とホラーらしいシナリオで短編ながら完成度の高いゲームです。ミニマム工房は低価格短編作品を4作出していますが、私個人は本作が一番好きです。

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