サキュバスの闘技場(製品版レビュー)

サキュバスの闘技場 敗北 製品版感想(スクショあり)

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サキュバスの闘技場 (FANZAはこちら)

淫魔の国に迷い込んでしまった男主人公が闘技場にて淫魔とのバトルファックを15戦行い、生き残ることが目的のM向けバトルファックRPG。具体的には情報集めやステータス強化を図る時限ありのシミュレーションと闘技場によるバトルファック戦闘が混ざったゲーム。

先に述べると本作はアクが強すぎてM向け誰にでもおすすめできる作品ではない。だけど、私にとってはお気に入りの作品だ。そのつもりで以下は読んで欲しい

町での弱点入手や主人公育成からのバトルファック

試合は通常のルールだと淫魔勝利確定のため、淫魔側は1回イったら敗北、だけど主人公側は何回イっても問題なく、気絶したら敗北するルール。つまり精力0で射精し、敗北したら気絶するまで徹底的に連続搾精されることに。
サキュバスの闘技場 試合 サキュバスの闘技場 試合 サキュバスの闘技場 試合

一度の連続搾精で死亡は無いが、ダメージが蓄積し何人もの淫魔に搾精されると死亡する設定。ただし、1戦目が強制敗北で主人公の精力ではあと1回敗北が限界のため、本番である2回戦以降で1回でも敗北したら、戦闘敗北後のエロに移行してそのままお陀仏しゲームオーバーの流れ。ただ、イベントで連続搾精を受けた場合は偶然助かる場合もある。

闘技場の試合は3日に1回。主人公は死亡しないため、限られた日数の中で淫魔の町を探索・対戦相手の弱点探し・バトルファックの修行・回復アイテム等を購入するための金策などを行い、その後に試合に挑むことになる。全15試合の各試合は2日の町探索と1日の試合を繰り返すことになる。

ステータス的な項目として精力と体力がある。バトルファック時にはそれがそのままHP,MPみたいなポイントだが、日常時はシミュレーションゲームのような扱いになり、各種行動で減少していく。

あるサキュバスは搾精死させない手段があるため、主人公の修行を行える。彼女相手に訓練を行うとイベント後、精力と体力が減少後レベルが上がる。
サキュバスの闘技場 訓練 サキュバスの闘技場 訓練
▲訓練は最大60段階で簡単なテキストが用意されている。基本はテキストのみで終了だが、一部バトルファック形式の勝負になることも。
サキュバスの闘技場 訓練

町には最初闘技場しか存在しないが、体力を消費して散策することで風俗、女王の屋敷、学校など主要施設を発見。風俗では精力を使って淫魔に身体を売ることでお金を入手。などなど。町の淫魔と話すだけなら精力、体力はいらないが、キャラの成長やお金入手などには必要になるシステムだ。その日の回復手段はないため、睡眠を取ると翌日に全回復する。シミュレーションらしく精力・体力の最大値を増やすこともできる。
サキュバスの闘技場 ルール サキュバスの闘技場 ルール
▲このようなルールで主人公の試合以外での身の安全は保障されており、町中は裸ではあるが自由に動ける。
サキュバスの闘技場 施設
▲町中はコマンド選択で目的地へ。施設内のマップは適当なので美観的な要素はない。

サキュバスの闘技場 風俗 サキュバスの闘技場 風俗
▲淫魔を相手に精液を提供する風俗施設。ただし、実際の風俗プレイは凡用1種のみな点は残念。

併せて各淫魔の弱点を探っていく。基本的にはお願いをされるので要求を飲むと教えてくれる。ただし、1日終了したり精力が大量に減るなど。
サキュバスの闘技場 町

つまり一般的なスタミナ管理系のシミュレーションゲームをツクールに落とし込んだイメージ。項目が少ないため理解はすぐできる。
主人公を鍛えながら、敵の弱点を探し、お金を入手して装備を購入して……と全然時間が足りない。これを計画的に練りながら考えるのは楽しい。が、後述する理由により破綻しており、中盤以降はシミュレーション的な部分は適当にプレイした。

2日町で情報を集めた後は淫魔戦。

戦闘はキス・胸・尻・性器・ピストンを優しくか激しくで攻撃。及び敵の弱点を知っていたらもう一つコマンドが追加される。仕様としては、1度その部位を攻撃すると淫魔側に耐性ができ、しばらくは著しくダメージが低減する。そのため、事前情報で得た弱点や弱点部位ばかりではなく、他の部位を攻める必要もある。また、特殊行動で各種回復が可能。
サキュバスの闘技場 戦闘
▲各淫魔で弱点を見つけると一番下の技だけ変化する。

この2日情報を集め、1日バトルファックの繰り返しで15戦目まで進んでいく。

難易度の高さによる欠点

本作はバトルファックMゲーとしては、欠点がかなり多い。その理由は難易度の高さに集約される

淫魔戦の前に町で弱点を集めるが、期日までに弱点を集めきれなかった場合は多分勝利できない。それほど敵が強い。つまりその時点で敗北ゲームオーバーが決定している。日数管理制なので、戻ることもできない。ゲームオーバー後の救済策を使い強制的に主人公をその試合のみ強化することで勝利して先に進めるが、チートみたいな手法なのでプレイヤーの達成感は無いことになる。

さらに、キツキツの成長バランスのため、適当に町で過ごすとステータスが足りなく、どう頑張っても勝てない。このバランスがかなりシビアで、町での行動はパズルを解くみたいに最適解を求めないと途中で詰まってくる。

実際のバトルファックも、敵の攻撃方法及び主人公の対処法はほとんどの試合で共通しており、戦闘は単調になる。いちおう各淫魔の特殊攻撃もあるが、テキスト量が少ないためあまり差別化できていない。特定の状態異常を放つ淫魔なら事前にそれを防ぐ装備を購入し、あとは回復しながら弱点部位を中心に漫勉なく様々な部位を攻めることになる。

そのため、本作の売りであるはずのバトルファックとシミュレーションにそこまで魅力を感じない。

また、15名との試合と風呂敷を大きく上げ過ぎたせいで、主にテキスト量の面で作者の製作コストが追い付けていない点が見られる。淫魔を半分にし、その分のリソースで各淫魔のテキスト量を2倍にするだけで本作のイメージもかなり異なったと思う。

と、欠点を述べたが、本作が詰まらないかと言えば、個人的にはかなりシコかった。ここからは魅力を語っていこう。

町で好きなように過ごす淫魔達、敗北エロは膣による搾精死オンリー

まず、前提として本作はシミュレーション&バトルファックゲーだが、それらの面白さは上記理由により半減している。代わりに町で各淫魔と話す楽しさやバトルファック後敗北エロ、町での弱点を知るための交換条件エロなど、いわゆるツクール製アドベンチャー的な魅力で言えば良い作品だ。

淫魔の淫靡さや男をエサと見るMゲー特有の世界観を維持しつつ、淫魔の町を自由に巡れる作品の一つとなる。

元々「四月亭」の姉妹サークル「山月亭」は百合のシナリオ重視でやってきており、テキスト描写能力は高いサークルだ。今回、ゲーム性をがっつり入れようとしてミスった部分はあるが、テキストの良さはMゲーとなった本作でも存分に生きている。

町の登場淫魔は15戦分のキャラ+成長させてくれるキャラや一部対戦相手の関係者など。作者の百合好きの影響か、淫魔達は非常に仲がよい。具体的には、一つの施設にいる淫魔どうしの仲がよい。例えば学校だと、おとなしめの淫魔とツンデレ風淫魔、先生淫魔がおり、先生は見守りながら2人の仲の良さが分かるようなセリフが出てくる。

また、この国には淫魔は試合以外は人間の同意なく襲ってはいけない法律がある。そのため、主人公は町から逃げることこそできないものの、襲われることなく自由に動ける仕組みだ。セックスに興味のある淫魔もいれば、主人公を獲物としか考えていない淫魔など様々。彼女らが自由に過ごしている町並みを巡るのは楽しい。淫魔どうしで(信頼しあっている)ご主人様と奴隷みたいな関係もある。
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さらにほとんどのキャラは、1戦終わるごとにテキストが入れ替わる。試合ごとに主人公に対する反応や境遇も変化するため、その環境に合わせてもセリフが変化する。そのため、試合が終わってから各施設をまわって一通りセリフを読むのが楽しい。試合は全部で15戦あるため、メイン進行により14回セリフが変化する(その分、作者のリソースの問題か各淫魔1,2クリック程度なのは残念だが)。最初はすぐ搾精死するはずだった主人公が勝ち抜いていくのを見て淫魔たちも主人公を見直しだす。
サキュバスの闘技場 変化 サキュバスの闘技場 変化
▲画像は序盤と終盤のセリフの変化。最初は淫魔にとってお客さん的扱いだった主人公も試合を勝ち進むとこのように変化する。

町でのエッチも、その淫魔ならその提案をするなと考えられる内容でエロい。エロテキストに関しては本気で練っているのか読み応えもあるし、M向けでしっかりシコれる内容。また、敗北エロはCGイベントのみなのに対して、こちらはCGエロの前後にもツクール系ドラマを導入して1つの大イベントになっている。
サキュバスの闘技場 お願い サキュバスの闘技場 お願い サキュバスの闘技場 お願い
▲神の僕たるシスター淫魔は自身を見られながらのエッチが好きなので、主人公に自身を見るように言いオナニーしたり、ドS淫魔は主人公を1日奴隷にしたり。

作者はCi-enにて反省会で「キャラクターも、最初はもっと残酷なイメージだったのだが製作後半から愛され路線に代わっていったからそれに従って、なんか残酷っぽいM向けゲーム風なのにキャラクターはそこまで残酷な感じではなくて、そこもちぐはぐになってしまった所もあったかもしれんと正直思う。」と述べていた。

が、本作はむしろその淫魔の残酷だけど主人公愛されもある性格に味があり、他淫魔ゲームと差別化できている。今後この路線のゲームを作るなら、キャラの性格付けは今作通りでテキスト量などの肉付けに力を入れた作品も見てみたい。

さらに闘技場の敗北エロに関しては一つのエロ嗜好に対する共通点がある。バトルファックも本試合の戦闘を敗北エロへと繋げるおまけと考えることができる。15戦全てに搾精死まで続く戦闘敗北エロが用意されており、その8割は衰弱した主人公の上に乗っての騎乗位搾精。残り2割は主人公に挿入を促し、誘惑に負けて搾精死まで絞られてしまうシチュ。共通点はどちらも膣に挿入したまま腹上死を迎えること。
サキュバスの闘技場 敗北 サキュバスの闘技場 敗北

膣(主に騎常位)による搾精死エロが好きなら本作はかなり魅力的な作品になるかと。

淫魔そのものは騎乗位を得意だとは限らない。戦闘中は、牛娘っぽい淫魔は乳を使った攻撃を得意とし、主人公に攻撃的な言葉を浴びせる淫魔は足コキで攻めてくる。また、戦闘敗北後も1回目はそれぞれの淫魔が得意とするフェラ、手コキなど膣とは違った、その淫魔が得意とする攻め方。ただ、その後は共通して膣への挿入描写となり、その後は敗北死する流れとなる。

町中でどれだけ認められようが交流しようが、試合で敗北すると淫魔の性質らしく容赦なく搾り取られる。町で交流が深まるような淫魔に関しては、主人公が死亡することへの悲哀を見せるが、それでも性質に引きつられて結局搾ってしまう。

敵のエロ系の種別は、搾精に興味もなく搾るのも事務的なキャラ、アイドルで命令口調のキャラ、ドMで主人公に負けたいキャラ(逆に主人公に勝利してしまうと自分の望みが叶えられないので……)など。おそらくCG製作技術の関係で似たポーズが多い点が気になるものの、同じ騎常位でも淫魔の性格に即したテキストの変化があり、その違いが面白いし、シコりポイントになる。

プレイ時間は2時間30分ほど、回想はバトルファック15戦闘(及びその敗北エロ)、訓練60差分分、お願いや町中エロ関係7種。コンセプトも分かりやすいし、作者にテキスト力があるため、エロシーンの描き方もよい。バトルファックやシミュレーションなど数値や戦略的な部分に目をつむれば、町を探索するアドベンチャー的な面白さや敗北エロの良さが見えてくる。M好き万人におすすめできるゲームではないが、長所と短所を理解し、短所に目をつむれて長所に魅力を感じるなら試してみてもよい作品だ。

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