生成AIの模写RPGがDLSITEの一般フロアに掲載された件について

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先に述べますが、AI生成の是非についての話では無く、責める方向が間違っているという話です。

一般フロアにて発売したとあるゲームが炎上しました。AI生成物を模写した作品なのに一般フロアに掲載されていたためです。DLSITEにも苦情が殺到し、AI生成フロアに変更される見込みです。

作者は謝罪に追い込まれています。精神的にも疲弊しているようです。

結論として作者にほとんどの非はありません。当件は不幸な偶然が重なった結果であり、もし非があるのだとすればDLSITE側です。理由は単純で模写・トレスに対する扱いをAI生成の条件としていなかったからです。

この件で、模写をAIフロアに置くべきかの議論がありますが、DLSITEがAI生成フロアを作成した理由に著作権が関係しているなら置くべきです。なぜなら模写画像を販売する行為は著作権法上違反だからです。今回の件は生成AIの模写で、既存作品とは異なるため現行法では問題ありません。あくまで現行法がポイントで、生成AIがどうすべきかは議論の真っ最中です。

では、現存のDLSITEの規約はどうなっているか。AI生成の申請についての説明は以下の3ページが該当します。

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全文読み直しましたが、模写・トレスに該当する記述が一切ありません。また、「AIを利用した作品の申請について」の「AI一部利用」オプションに「※自動補正や補間等、制作過程での機能の利用は該当しません。」と記載されています。

私が作者と同等の立場であれば、模写は間違いなく「AI一部利用」にも該当しないと「誤認」するでしょう。DLSITEでもNGとの判断は、炎上後に作者が問合せをした結果として判明しました。つまり「後出し」です。作者側が判断できるわけがない。

結論として、DLSITEは規約に生成AIの模写・トレスはAI利用にあたると明記すべきだし、もし明記しないなら作品申請時のチェックで指摘すべき案件となります。なので今回の件は「指摘漏れ」です。

例えばDLSITEで死姦は禁止事項です。しかし指摘漏れで死姦が入ってしまいました。死姦が嫌いなユーザーが購入してしまい、文句を言いました。この場合、悪いのはDLSITEになります。今回の件は「死姦」が「模写と言えども生成AIを利用したゲームを避けたいユーザー」と入れ替わるだけです。

ただし、DLSITEのAI生成ゲーム運用はまだ1年少々です。不測の事態は今後も出てきます。今回の件もただの想定外なので責めるべきかと聞かれると少し疑問です。想定外の事態が起きた時のためにSteamのような返金制度があると問題が解決しやすいのにとは思います。

余談

私はユーザーの立場として生成AIゲームは素材ゲームの上位互換でありそれ以上では無いととらえています。そして今回の模写で思ったことは、手書きと生成AI画像は違うということです。絵師としても一定状の才能が点が理由ですが、各画像はAI生成画像よりもシコ度が高めです。

上記で生成AI模写画像作品は道義的にはAIフロアに置くべきと述べました。ただ、模写はCGを書くのと開発時間は変わらないし、作者の表現も反映されて生成AI画像とは別物です。なので心情的にも利便性のためにも個人的願望としては一般フロアに一部AI利用タグで置いてほしいです。

余談2

将棋界においてのAIは新たなる定石を産み、研究材料となるツールとなりました。人間側プレイヤーの戦略もAI普及以前とは大きく変化しています。同じことは生成AIの画像を利用する絵師にも言えることです。今後、生成AIの是非はともかく模写・トレスは絵師が成長するための必須ツールになるのかと思っています。

注意

今回、生成AIの是非についての内容ではありません。あくまで、今回の炎上がいき過ぎていると感じたため、生成AIとは全く関係の無い別のポイントを指摘したくて書きました。

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