ラストエンブリオ -はじまりの物語-[くじらぼ。]
新米冒険者シィルが開拓島で冒険をするRPG。弱小ギルドに加入し、依頼を進める形でシナリオが進みます。
ツクール製ですが、タイルマップと歩行キャラそのものを排除し、1枚絵の中に目印を作り、プレイヤーは目印をクリックして移動するタイプのフィールドです。エロRPGで言うと「限界!?お兄ちゃん シスタートラベル」と同じタイプ。いわゆるTRPG風。
▲町に流れ着いた主人公がギルドに加入して、ギルドオーナーの女の子に町案内される序盤。
町ではいつでも行ける宿や武器屋に加えてイベントでギルドや町中などをクリック可能で、シナリオの状態によっては案内人がいたり、自らがその場所の感想を述べたりします。1枚絵はおそらく相当量の準備をしており、町や村で1枚づつ、ダンジョンは複数階層の場合に階層分用意。
シナリオは基本的に町やダンジョンの目印を押しながら進めていきます。体験版では町のギルドでオーク退治の依頼を受注します。調査関連のシナリオがしっかりしており、その村に向かうまでのダンジョンでのゴブリンやオークの生態、村でのオーク目撃者の聞き込み、拉致られた村人の情報などを入手してからオークの住処に入ることになります。
少しづつ様々なモブキャラによる情報を集めるうちに、だんだんと事件を把握していく感覚がまるでTRPGをプレイしている時のよう。情報の出し方が上手いです。また、ダンジョン侵入後も立ち絵ありキャラ達との出会い、ダンジョンの調査などで「テキストを読む楽しさ」を取り入れたダンジョンになっています。
▲メインのオーク退治を進める中で村人がゴブリンに困っていたのでゴブリン退治を引き受けるなどサブクエストも発生。序章はチュートリアルも兼ねているのか必須のサブクエストですが、おそらく製品版以降は任意イベントに変化していくのかと。
▲町中やダンジョン探索時の独特さも本作の売り。
冒頭はシィル一人だったのですが、弱小ギルドのマスター、オークに捕らえられていたキャラ、オーク討伐中の冒険者など様々なキャラと知り合い、序章終了時はそれなりに賑やかになっています。
本作のRPGとしてのもう一つの売りは戦闘。ツクールの戦闘からは一新したプレイヤーキャラのモーションや背景、CTBを取り入れた戦闘システムなど。体験版範囲での他RPGとの差別化は防御。防御をすると全ての物理攻撃のダメージを0にできるという破格の性能です。また、素早さも基本的に敵より1.5~2倍程度はやいため、敵が次のターンに攻撃しそうな時は防御、2連続で自分のターンが周りそうな時は攻撃と役割分担することで、ボスを含むほとんどの敵をノーダメで倒すことができます。体験版は攻撃と防御の駆け引きに重視していましたが、まだまだ戦略があるけど伏せているなと感じます。そのため、TPを溜めて放つ必殺技など、製品版以後はさらなる戦略性が増しそうです。
また、純粋に戦闘SDキャラのモーションがよく出来ています。通常攻撃は一定以上のレベルになると2HITになり、一旦切った後、さらに異なるモーションの追い打ちをかけます。必殺技を放つと、合計4回のモーションの異なる氷攻撃。ツクール製としてはエフェクトの使い方も動きも派手です。少なくとも「ツクール系の戦闘は見飽きたから」という方も目で楽しむことができそうな戦闘になっていると思います。
▲戦闘。最初は1hitですが、レベルが上がると2hitに。1hit目に倒し切ると、そのまま別の敵に攻撃してくれます。
▲オーク戦。戦闘の途中で負けイベントから、そのまま仲間の救出、必殺技の取得、必殺技で大ダメージまでの演出があります。通常のツクール系戦闘と比べてもリッチな表現でこれらを実現しており、感動的に出来上がっています。
ただ、戦闘でCTBの順を表すゲージがあるのですが、どの敵がどのアイコンに対応しているか、敵の行動順が分かりにくくなっています。Ci-enでも現在は仕様とするような発表だけど、後々は修正するような言及があるため、解決はしそうですが。
エッチシーンは今のところシナリオ上ボス戦敗北の2パターン。解像度が高めのゲームでCGの美しさも割と高め。シナリオ上は上記イベントと同じくフィールド上でハートマークがある箇所をクリックすると発生。敗北関係だとゴブリンボス敗北によるゴブリンの苗床エンドなど。イベント関係だと立ち絵ありのキャラが裸で監禁されていたり、アラウラネからの体力回復百合エッチを受ける内容が体験版にはありました。
▲ゴブリン戦敗北による凌辱バッド。
▲ゴブリンにいじめられていたアラウラネを助けるイベント後、体力を回復させてくれるようになります。ただ、アラウラネの価値観は人間と異なるので、体力回復の方法が特殊。
▲思わず催してしまうおしっこイベント。
▲裸で捕まっていた女の子を救助。
体験版では未実装っぽいですが、淫乱度による差分などもあるようです。
まとめとしてTRPG風の探索と戦闘が面白く、ツクール臭もほぼありません。ちょっとエッチでオリジナリティの高いRPGを探している場合、候補にできるゲームかと思います。歩行キャラをチマチマ動かすゲームでは無く、カーソルと指示のみで進んでいくタイプのRPGの可能性を感じます。
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