【エロRPG感想】野に咲く工房と黒き竜(体験版+α)

野に咲く工房と黒き竜_カメラ3 エロRPG

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野に咲く工房と黒き竜
野に咲く工房と黒き竜[鏡面アクアリウム]

鏡面アクアリウムは、木工用ノスタルジィさんの男主人公逆レイプ&女主人公レイプアドベンチャー「Dilemma~リリスの胃袋~」にグラフィックデザイン(キャラは別の方で主にフィールド周りだと思われます)を提供した夏木千夏さんが立ち上げた新サークルです。その縁なのか、野に咲く工房と黒き竜の開発は共作で、夏木千夏さんがイラストと少々の文章とのことです。おそらく木工用ノスタルジィさんはシステム面の開発と残りの文章でしょうか。

とのことなので実質は「Dilemma~リリスの胃袋~」に続く次回作ですが、雰囲気はがらりと変わり、山奥で2人の女の子が錬金や料理、採集などをして日々を送りながら愛情を深めていく恋愛系の百合ゲームです。日常系ということで、何をしても2人の会話が発生して色々な物を錬金したくなる楽しさと、ウディタ製ながらガチガチにカスタマイズされたシステムが魅力な1作です。

PS時代のアトリエゲーに近いかも。

料理が得意なルーシェと錬金術が得意なエリコがお互いに教えあうアイテム合成

ある日、怪獣に襲われていたエリコを庇った傷の療養をするため彼女の家でお世話になることになったルーシェ。それぞれ過去の出来事で心に大きなトラウマがあり、エリコは山奥1人で暮らしており、ルーシェも1人で当てもなくふら付いています。この錬金術師と冒険者の出会いから、二人で暮らすうちにだんだんと愛情を深めていく話です。
野に咲く工房と黒き竜_トラウマ1 野に咲く工房と黒き竜_トラウマ2
▲過去に何かあり一人でいることを望んだ二人が出会います

エリコは理論的な説明が好きで効率重視、一人暮らしの影響で世間知らず、ルーシェは能天気な考え方でのほほーんとした直観的な話し方をして……と二人の性格は正反対なのですが、それでいて「良いコンビ」だっと思えるほど話が嚙み合っていたり戦闘での役割分担がしっかりしています。つまり相性抜群。山奥二人暮らしなので、他の人物はほとんど登場しないのですが、それでいて頻繁に発生する会話が楽しいゲームです。
野に咲く工房と黒き竜_ルーシェ2 野に咲く工房と黒き竜_ルーシェ1 野に咲く工房と黒き竜_エリコ2 野に咲く工房と黒き竜_エリコ1

会話は各登場人物から吹き出す珍しい表現方法。文体を短く区切りながらも分かりやすい表現で、一言の重みが強く心に響きやすいセリフが多いですね。この吹き出しはアドベンチャーパートだけでなく、戦闘会話、ダンジョン探索中の会話から素材の調合時、そしてエッチシーンも含めて全てで使われています。

1日の流れは午前中に錬金術でアイテムを作って、午後に料理を作り就寝、ときたま商人が訪れるので素材を購入したり錬金アイテムを売却したり。そして素材収集でダンジョンを巡ったり。そのどれもがレズゲーとして二人の交流にスポットが当たるように、システムをガチガチに作りこんでいます。

まず、錬金・料理ですが、2人はそれぞれエリコは錬金術が得意だけど、料理がからっきし、ルーシェは料理が得意だけど錬金術がからっきしっと得意分野が異なります。ここで普通なら役割分担なのですが、エリコ「美味しいご飯が作りたい」、ルーシェ「錬金術面白そう」ということで「教えあっこ」することになり、毎日誰がどちらを分担をするかを決めることができるようになります。
野に咲く工房と黒き竜_教えあい野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理1 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理2

錬金・料理の方法は素材を2種類選んで合成するだけ。だけど得意分野を担当した場合、錬金・料理が可能な組み合わせしか表示されないのに対し、苦手分野を担当すると全ての組み合わせが表示されてしまい、間違った組み合わせを選択すると失敗してしまいます。
野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理3 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理4 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理5 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理6
▲調合時はこのような一枚絵が。(野に咲く工房と黒き竜はエロに関係ないイベント絵や小物などのイラストも豊富)

プレイヤーとしては、まず前日に合成可能な素材を確認しておき、翌日は担当を逆にして、確認した素材で合成するような手順になるか。まず先生が見本を見せて、翌日に生徒がチャレンジするような関係を上手いこと作っていると思います。
野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理7 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理8 野に咲く工房と黒き竜_錬金・調理9
▲合成に成功すると、そのアイテムに対しての錬金・料理の感想や完成後のアイテムの論評まで会話が発生。どちらが錬金・料理したかでも会話が変化。完成した料理を登場人物が論評しあう姿は「大繁盛! まんぷくマルシェ」などを思い出します。

体験版では苦手分野を担当するメリットが不明ですが、おそらくイベント発生条件が絡んでいるのかな。

一つ一つ作り込んだマップで頻繁に発生する会話が楽しい採取散策

さて、錬金のためには素材が必要です。薬草・水・鉄・卵などは庭の栽培品から取得できるようですが、他は商人から購入するか、採取が必要。さて、周辺の山で採取するわけですが、そのためには準備が必要で、最大5つのアイテムと各キャラの装甲を装備します。どちらも錬金で作ることができますが、これが戦闘で重要になります。
野に咲く工房と黒き竜_装備1 野に咲く工房と黒き竜_装備2 野に咲く工房と黒き竜_装備3
▲錬金したものを装備して自身を強化して……と。アイテムの装備は後述の戦闘にしっかり影響していて、何気に良いシステムだなと思います。

選択したら探索場所を選んでダンジョンへ。エリアを移動して先に進むことができ、全体マップが画面下にあるので迷うことはありません。各エリアにある川、木、動物などを調べると戦闘になったり素材を入手したり、はたまたイベントが発生したり。エリア一つ一つに手作り感のある詳細絵が用意されていて、単純な移動や調べる行動が楽しかったり。
野に咲く工房と黒き竜_フィールド1 野に咲く工房と黒き竜_フィールド2

主人公達には元気と満腹度があり、エリア移動やイベントの発生で低下します。エリア内には一泊するための施設などそれらを回復するイベントもあります。

そして、凄いなーと思ったのは豊富すぎる会話。各エリアに初めて入った時に会話があり、調べれる物を初めて調べた場合も会話があり、戦闘関連も戦闘前に会話があり……と本当に会話だらけです。ダンジョン探索というよりは、その名目で会話を楽しむゲームと言っても過言ではありません。
野に咲く工房と黒き竜_冒険1 野に咲く工房と黒き竜_冒険2 野に咲く工房と黒き竜_冒険3
▲冒険中の会話が何気にほんわかして和みます。日常系の面白さはこういうとこにありますよね。

そして採取の最中に魔物や怪獣(女の子型で魔物よりはるかに強力)を見つけると戦闘です。

戦闘は5ターンを一度に入力する方式。それぞれのターンで攻撃型のルーシェ、防御型のエリコのどちらが行動するかを選択します。この時、アイテムを装備しているとそれぞれがランダムにどこかのターンに割り振られます。未アイテム状態だと、ルーシェが攻撃するか、エリコが防御するかの選択ですが、アイテムが割り振られているターンはそのアイテム固有のスキルで行動を行います。例えばエリクサーなら冒険者だとそのラウンドの間、攻撃力・防御力上昇で錬金術師だと装甲値回復と。

また、敵の危険度もコマンド入力時の色で分かり、青・安全、黄・ダメージ有、赤・高ダメージ有となっています。各5ターン分、敵の行動、アイテムが使えるターンなどを考慮してどちらが行動するかを選択するのは、通常のターン制バトルと戦略の練り方が全く変化するので新鮮な戦闘が楽しめます。
野に咲く工房と黒き竜_戦闘1 野に咲く工房と黒き竜_戦闘2 野に咲く工房と黒き竜_戦闘3
▲この戦闘の場合、2ターン目と4ターン目に敵が攻撃してきます。そしてTurn2は暗殺者のナイフを使用するようですが、ルーシェは毒付き攻撃、エリコは能力現象攻撃と同じアイテムで効果が異なる攻撃をします。そしてそのどちらかを選択することになります。イベント戦は戦闘中も会話が豊富。

また、HPの概念が無く、敵の攻撃はこちらの損傷率にダメージを与えます(体験版の範囲ですが)。ダメージが100%になると攻撃力が低下します。敵には毎ラウンド逃走確率が用意されており、素早く倒さないと逃げられてしまうので、攻撃力低下が致命的になるわけです。
野に咲く工房と黒き竜_戦闘4
▲フィールド内を調べていると遭遇します。倒して爪などの素材や美味しいお肉をGet

漫画のような吹き出しセリフを効率的に使ったエッチ

上記しましたが、エッチも吹き出しを使ったセリフになります。体験版では冒頭、エリコを庇ってルーシェが重症を負うのですが、敵の呪いによって欲情しエリコに襲い掛かってしまうエロがありました。最初は驚いて抵抗するのですが、気持ち良さ、そして今まで一人でいた自分を救ってくれた温かさ・心地よさに触れてされるがまま、身を委ねていきます。
野に咲く工房と黒き竜_発情1 野に咲く工房と黒き竜_発情2 野に咲く工房と黒き竜_発情3
▲呪いの影響で翼と角が生えています。表情差分に合わせて吹き出しの位置が変化していて漫画のような興奮が。

吹き出しで少しずつ言葉を紡ぐことで、このような表現を実現しています。漫画やセリフ付きCG集の手法をエロRPGに持ってきたかのようですね。(セリフ付きCG集と違い、何差分もセリフを作れるのはプログラム作品の強みかと)

もう一点、ダンジョン探索中、ある景色が良い場所で休憩するのですが、その際にエリコが錬金術で作ったカメラをルーシェに貸すことに。最初は凄い凄いと景色を取ることに満足していた冒険者ですが、次第に錬金術師の裸を永遠に残したいという欲望が……。

そこで思わず抱き着いて裸になって野外で写真を撮るプレイをしてしまいます。「濡れてるのはなんで?」みたいに言葉で責めながら二人同時にイくプレイ。
野に咲く工房と黒き竜_カメラ1 野に咲く工房と黒き竜_カメラ2 野に咲く工房と黒き竜_カメラ3

製品版は作った錬金道具によっては淫具プレイをしたり、錬金・料理を進めていくとイベントが発生したりなどのプレイがあるようです。レズオンリーで男との絡みは一切なし。怪物や商人(フード被ってるけど話口調から女性だとわかる)などとのプレイも期待したいところですね。

さて、会話パートは楽しいし、狩猟なども先が気になるため、物語という意味ではテンポがいいのですが、全体的に遅さが気になりました。雰囲気を重視してか会話にわずかなウェイトがかかっていて初回は楽しめそうだけど2周目以降や素材集めなどの単純作業が辛そうです。また、戦闘回数が少なくなる設計ですが、それでも戦闘に時間がかかるため、雑魚戦闘にも時間がかかります。

どちらもスキップや早送り、文字送りの速度変更があれば解決する問題だと思いますが、現時点では未実装です。とは言え、それを考慮しても独創的な狩猟ダンジョンや戦闘は体験してみる価値がありますし、二人の交流を見ていると、ほんと心が温かくなってきます。

体験版では二人が出会って、それでお互い意識して……という段階ですが、今後交流が深まるにつれお互いのトラウマである過去も明らかになり……と日常を中心としながら彼女達のバックボーンが物語を盛り上げそうな気配があります。また、独自システムの画面が本当によく変化するので、調合材料を採取して戦闘や採取に使うアイテムを錬金・料理し、それを元により良い材料を求めて別のダンジョンを探索し、お金が無くなれば商人に錬金アイテムを売却し……とこの流れは面白そうに感じました。
野に咲く工房と黒き竜_体験版ラスト

製品版をプレイし少し追記

ちょっとクリアの見通しが立っていないため、体験版では見えないことを簡易的に追加します。

まず、体験版プレイ時からちょっと気になっていて、製品版で治らないかなーと思っていた点がテンポの悪さです。演出が楽しいゲームなのですが、その影響で演出を見なければイベントが進まない事態となっていて、例えば錬金したら毎回錬金シーン画像を挟んで結果が出るような部分が飛ばせません(メッセージスキップは有りですが、演出分が全くスキップできません)。また、戦闘は5ターン分を一気に選ぶ戦闘なのですが、ここはメッセージがオートで進みスキップ不可のため、1戦1戦に時間がかかります。現在はプレイを始めたところなので、そこまで気になっていないのですが、プレイを続けると煩雑に感じる可能性も。

また、長所としては本当に日常会話が豊富な点があげられます。素材を集める場合、同じポイントをクリックしても1度目、2度目で全く内容が異なる会話が発生。日常シーンも錬金と料理の間、商人がいない時は、ガーデニングしたりダラダラしたり選択ができ、それぞれも複数の会話パターンがあり、夜も寝る時夜更けする、すぐ寝る、ストレッチをするなどの選択肢があります。もちろん夜の会話もそれぞれの選択一つとっても複数のパターンを用意。その会話の内容も女性作者が作っているため、冒険者と錬金術師でありながら乙女らしいと言うか、いかにも女子力高めな会話が多め。料理や植物などの知識がたまっていくことでしょう。女性の友人同士の会話を読んでいるような気分になります。このような会話を挟みながらも料理や錬金回数、そして素材収集場所のボスを倒すことでイベントが進んでいきます。日常のスチルがけっこう良い感じ。

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