2019年のエロ同人傾向と年末のご挨拶

2019年のエロ同人

C-enの流行

2018年にはじまったクリエーター支援サービス「Ci-en」の2019年の躍動は凄まじい。今や情報を公開するエロ同人ゲームサークルの9割がCi-enを利用しており、エロ同人ゲームの最新情報を集めるとなったらCi-en一択となりました。クリエーター支援サービスの域を超えて情報流通網をほぼ独占してしまったわけです。他ジャンル、例えばCGや動画などはFANTIAやそもそも支援サイトを利用していないサークルも多いのですが、現在、エロ同人ゲームに関して言えばCi-enでほとんどの一次情報が入手できる状況になりつつあります。

初期にはDLSITEとの強化連携を売りにしており、2018年11月にクーポン発行機能を発表。じょじょにクリエーターを集めつつ、爆集のきっかけとなったのは2019年6月のクリエイター活動応援キャンペーンです。いわゆる人気記事を投稿したクリエーターに褒章を与える支援キャンペーンですが、このおかげで次々と記事が現れ、公式ブログの役割も果たしていきました。その相乗効果からか、キャンペーン終了後も次々と新規サークルが参入し、Ci-en=エロ同人ゲーム情報サイトとなる決定的な一撃でした。

実はこれが凄いと思うのは、日本のゲーム業界で初めて一次情報(サークルの生情報)を集約するサイトとなったことでした。一般インディーズはもちろん、コンシューマーゲームでも成し遂げていません。ファミ通などは一次情報を編集者が独自解釈した二次情報のため、一次情報とは異なります。

その結果、同人サークルにも事前情報の重要性が生まれてきました。Ci-enで効果的に情報を提供できたサークルは売上初日から数千DL、1週間もすれば1万DLにも達するサークルが次々と現れています。Ci-enによる情報の独占は、間違い無くエロ同人ゲームの全体的な売上の底上げをしていることでしょう。

セール価格常駐化による定価の上昇

2019年は新発売ゲームを最大30%OFFまで可能なサークル主動のセールが行えるようになりました。また、夏冬のキャンペーンに加えて、ゴールデンウィーク、ハロウィンなどキャンペーンの回数が増加しました。そのため、ほぼ1年に渡ってセールキャンペーンが開かれており、キャンペーンを行わない中小サークルはそれだけで売上が激減するようになってしまいます。

また、年々品質が上がってきたエロ同人ゲームの問題として、価格は据え置きなのに製作期間が長くなってしまう問題が生じています。

その結果として、今年になってから増え始めたのは、初回30%OFFの値段を適正にして定価を上げてしまうサークルが増えたことです。また、その試みは成功しているようで、おそらく定価で売るよりも私の体感では3割ぐらいは余剰を売り捌いているように感じます。

セールが市場の価格を下げてしまう懸念もありましたが、人気サークルに限って言えば、製作と釣り合わない定価を上手に上昇させることに成功しました。逆に中堅サークルさんは据え置きの値段をセールでさらに下げないと売れなくて厳しくなりつつあるようにも見えます。

私個人の考えとしては、この流れを歓迎しています。というのも、品質に合わせた値段になりつつあることと、さらに品質が上がる土台ができたとも言えるからです。稼いだサークルさんは是非、私生活で贅沢をしつつも製作費を盛大に使ってより品質の高いゲームを市場に提供してくださることを願っています。

多様性ある様々な大作ゲームが作られた1年でした

大作から初めてエロ同人ゲームを作った方まで。2019年は作品数が激増しました。2019年後半からは毎週金・土曜のどちらかは話題先が1作は発売するぐらい頻繁に発売しています。有名サークルではONEONE1「[軋轢のイデオローグ」、あせろら「錬精術士コレットのHな搾精物語~精液を集める錬精術士~」、いぬすく「妹!せいかつ ~モノクローム~」、アイリスフィールド「素晴らしき国家の築き方」、ぽいずん「巫女神さま」などが販売数過去最大を記録。

今年新規のサークルもあいすシチュー「Succubus × Saint ~淫魔の宴と聖女の法悦~」、やさぐれ喫煙所「クベルの首枷病」、ぬぷ竜の里 「ルインズシーカー」が10,000DL以上を記録。

また、アクションゲームもUNITY製などで品質の向上が著しく、ウー「シニシスタ SiNiSistar」、excess m「おねショタA-RPG 夢から醒めた亡者」、KAIRI SOFT「Guilty Hell 白の女神と亡者の都」などが登場します。

どれも確実に言えることは、ツクールを少しいじっただけ、UNITYを初めて触ったレベルではたどり着けない高みにきています。有名サークルがさらに技術とエロスを求めた結果、新規サークルが既存に負けないレベルのゲームを作ろうとした結果辿り着いた2018年以前では考えられない新境地に来ています。2019年後半になると、エロ段階差分だ、エロトラップダンジョンだというようなテンプレート的な作品はナリを潜め、幅広いジャンルが売れるようになっていきます。その起点はエロジャンルよりもシステムに傾倒しているように感じます。

また、上記ゲームはエロだけでは無くゲームとしても面白いという特徴があります。ここまでで「需要が拡大し、サークルの利益になる」「大手サークルがエロさ以外の部分もこぞって競うようになってきた」という特徴があります。その結果、サークル側の望みとして生まれたのがエロ重視で無くても売れる環境が整ってきたのではないか。

その実験的な作品で成功する例が現れたのが「ラストエンブリオ -はじまりの物語-」です。ストーリー主導のTRPG風要素を取り入れたRPGで、戦闘はオリジナル、フィールドやダンジョンを排除してTRPG風に統一したフィールドシステム、美麗なキャラ達で完成度の高いRPGです。少なくともエロを含めなくてもフリーゲームと比べて売物になる品質があります。しかし、エロ方面に関してはCGが美麗であるものの、同人らしい強みはありません。美麗なCGとテキストでエロに関しても一定品質がありますが、ねっとりとした同人特有のエロさでは無く、商業ゲームなどでよく見かける物語と同化したようなエロです。

Element Embrace エレメントエンブレイス」なども同系統のゲームになるかと思います。従来、このジャンルのツクール製RPGは質が良くても1000前後のため、確実に時代が変わってきた証拠かと思います。このジャンルが売れるなら、エロ同人市場はより沢山の作品が出るようになるでしょう。

余談ですが、同コンセプトとして来年は個人的にはSelobusFantasyなどをすごく期待しています。キャラの会話がとても面白い。

作品の淘汰が激しい

2018年までの手法が通じなくなり、以前成功したサークルが同じノリでゲームを製作して失敗する様、期待性を感じる新サークルが爆死する様をそれまで以上に見かけるようになりました。前者はある意味ユーザーのニーズを探れなかった、時代の流れを読めなかったなどの理由で妥当性があります。しかし後者が本気で深刻だと思います。

それこそ2017年ぐらいまでは、どんなに絵柄が汚くても体験版にてゲームの面白さや作り込みを表現できていたら一定数売れていました。ところが現在は、おそらくですが作品数が多すぎて体験版をプレイしてゲームを購入する層が激減しています。または大作が立て続けに発売するようになり、小サークルに目を向ける意味が失われてきているのかもしれません。これが2019年はさらに激化しており、システムでアピールしても絵柄で売れないパターンが増えています。

最初は粗削りながらも成長して現在は名作を生み出すようになったサークルを沢山知っているだけに、この状況はなんとかならないものか考えてしまいます。

2019年の振り返り

私は子供の頃から好きなゲーム・音楽・小説などを人に勧めることが大好きでした。むしろ自分が好きだからそれらを嗜むのか、人に勧めたいからそれらを嗜むのか分からなくなるぐらい。

私は体験版を全てプレイして(最近は頻繁に新作をリリースするサークルなどは未プレイ)判断していますが、それもこれも、隠れた名作を知りたい、人に紹介したいという思いから来ています。インターネットが普及した現在は知人でなくとも、感想という形でそれらを人に勧めることができます。こう考えると、ゲームブロガーには、なるべくしてなったのかなと。

私が詰まらなかったゲームはどんな人気で(アフィリエイトで儲かると分かっていても)個別感想を書かないという方針はこの考え方に基づいています。もう、私と波長が合う方は感想の内容は読まなくてもジャンルが合致していたら購入して欲しいと言えるように厳選しています。冒頭に【エロRPG感想】と書いている見出しはこの傾向が強く、冒頭無印で後半に(製品版感想)と書いている見出しは、多少欠点があるけど概ね面白いことを示しています。

後半、9月以降の失速が現在進行中ですが、この方針にて、概ねマイペースに感想と日々のサークルリンクを続けてきたと思った2019年です。ようやく先日に新たな感想を投稿して感を取り戻したようなので、来年以降は9月以前の状態とまではいかずとも1週間に1度は製品版感想を投稿することを2020年の目標としたいと思います。

また、現在UNITYでバリバリとアプリを開発しているのですが、これのお披露目は2020年の前半期に行いたいなと。名義を変える予定ので、今後この話は出てこないと思いますが、去年の目標として挙げていたので報告まで。

なんだかんだで、飽き性の私がゲーム中毒R18は3年間も続けることができました。これも、当サイトを閲覧してくださる皆さまのおかげです。改めてありがとうございます。

では、残り僅かですが、よいお年を。

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