【エロADVレビュー】終焉のイヴ 影の章(製品版)

終焉のイヴ 影の章
終焉のイヴ 影の章[U-ROOM]
(実際はエロRPGですが、当サイトでは読み物としての視点で感想を書いているため、ADVカテゴリにしました。)

U-ROOMは初期の頃に「BLOODY VIRGIN」や「バッドエンド・コレクター~生命の音・零の魔王~」など凌辱を表に出したゲームを公開しました。その後は流行を狙うよりも作りたいテーマをゲームにする傾向が強く「外道勇者一行」でネトラレを「ミミとベグナデモニア」で極めて珍しい異種姦純愛を主題に置いたゲームを発表しています。そして本作もまた挑戦作で、「純愛+燃え+厨二」が合わさったようなテーマです。3部作の1作目ということもあり、物語の完結はせず伏線は山ほど残されています。ただし、話としては中途半端では無く恋愛関係の結末まではしっかり描かれます。

堕落的に生きてきた魔女狩りから逃げている魔女と選ばれし戦士として綺麗に育てられてきた男の子の純愛物語

本作は、邪神によって太陽が黒くなった未来の地球・日本を舞台に魔女とムーンアインと呼ばれる種族の男性のボーイミーツガールな物語です。邪神によって大量の文明が破壊され、邪神に見つからないよう地下街に移行した文明都市(映画館やコンビニなど現代の名残あり)、地上で遊牧生活を送る村、邪神に対抗するムーンアイン達が住む空中戦艦の3つで成り立っています。
終焉のイヴ 影の章_世界観1 終焉のイヴ 影の章_世界観2 終焉のイヴ 影の章_世界観3

魔女はムーンアインが登場するまで邪神を倒すためにとある処理を施された女性達。現在は魔女狩りとしてとある機関に狙われています。不死身で邪神の能力を使用することができる存在。本作のヒロインであり、主人公であるミカゲは魔女の1人です。壮絶な過去を経験しており、地下街で自堕落的な生活を送っていました。

ムーンアインは邪神に対抗するため遺伝子操作で人としての完璧さを体現した白肌種族。一般人からは(コスプレが存在するほど)英雄的存在として扱われており、戦艦内で生まれて邪神と戦うため日々鍛えています。そこには英才教育も含まれ人の醜さや地上の荒廃を目にすることなく育ちます。ヒーロー側の主人公は、とある戦いでその戦艦から落ちてしまい地上で過ごすことになった男性コウです。ショタ役。戦艦内では可愛いパートナーもいます。
終焉のイヴ 影の章_出会い1 終焉のイヴ 影の章_出会い2 終焉のイヴ 影の章_出会い3 終焉のイヴ 影の章_出会い4
▲娼婦として男を抱いていたミカゲを暴漢に襲われていると思って助け出したコウ。この2人の出会いが小さな恋の始まり。そして世界を股にかける戦いの始まり。

終焉のイヴ 影の章_パートナー1
▲コウの事を憎からず思っているコウのパートナー。実は1部では彼女関連の進展は大きく進まず。次回作以降の章で物語に大きく関わってくる気がします。

ミカゲが地上でコウを見つけたことにより、コウの美しさに惹かれ、彼の身体に興味を持ちます。そして地上にいる間にコウの護衛をすることを条件にコウの身体を好きな時に抱く契約を結びます。いわゆるお金の関係から始まった二人の関係がお互いを理解して恋人として変化するまでが描かれます。

物語としての主人公は基本的にコウ、ミカゲの2人です。場面や章によってどちらを動かすかが常に変化するし、場合によってはサブキャラが主役になるのでどちらかと言えば群像劇に近いでしょう。

また、コウ、ミカゲ2人の恋愛物語であると同時に2人の成長物語でもあります。過去の不信から人を信じられず何事も威嚇するミカゲ、戦艦の中で純粋培養で育ったため何事も知らなかったコウが性の欲求を知り、現実の世界を知ります。2人は3話以降から一つの村で過ごすことになります。章の合間に歩行キャラを動かすことができるのですが、この村人たちとの関係の変化も一つの見所でしょう。魔女が自分以外の全てに警戒心を抱いているため、最初はお互いの関係もギスギス。この関係が章を追うごとにゆっくりと変化します。群像劇なので章によっては当然ミカゲ以外が村を歩行することもあり、その時はミカゲの評判を聞けるサプライズも。

また、章を経る過程で様々な立ち絵ありキャラが村に住むことになります。その中には敵対して本編中で戦うキャラもおり、彼ら・彼女らとの関係もゆっくりと変化していきます。
終焉のイヴ 影の章_村1 終焉のイヴ 影の章_村2
▲最初はぎこちない村人と主人公達もだんだんと変化していきます。RPG的に言えば些細な部分ですし重要な会話もないのですが、正直、終盤のセリフはその何気ない会話で心が温まってきます。

体験版中盤までは設定の紹介場面が多く、正直に言えば取っ掛かりはあまり良くありません。序盤に関しては意味が理解できない場合も多く頭がごちゃごちゃします。ただし演出はすごいので勢いで読むことができると思います。そして、体験版最後のサブヒロイン凌辱イベントあたりからが本番で、これ以後に関しての世界観設定は必要に応じて小出しするスタイルに切り替わり、人間ドラマに焦点があてられ一気に読みやすくなります。面白くなるところから体験版が終了しているので、体験版だけでは勘違いしてしまうかも。体験版ラストのような面白さが何度も登場します。

全15話+外伝数話+ラストの構成ですが1話がテレビアニメ1話分に該当します。シナリオの作り方は相当勉強したのだと思いますが、明らかに過去作よりも話の吸引力がレベルアップしています。1話の中に必ず話に引き込まれる展開があります。その緩急の付け方が上手いので先に先にと進めてしまいます。久々に徹夜しちゃいました。
終焉のイヴ 影の章_イベント1 終焉のイヴ 影の章_イベント2 終焉のイヴ 影の章_イベント3 終焉のイヴ 影の章_イベント4

あと、構成技術的に素晴らしい点は無駄なシーンが少ないこと。商業ノベルでよく見かける意図的な水増しが一切ありません。メインシナリオは基本的にはシリアス一直戦です。スピード感があります。ただ、それだけでは息が詰まるので、たまに村で自由に動けるパートがあり、村人やサブキャラと会話ができます。あくまでシナリオの補助的な役割なので通常のエロRPGのように会話でエッチみたいな楽しみ方ができるわけではありませんが、戦いの間の息抜きと言った感じでほっとします。

また、今回はテキストが恐ろしく練られています。こちらも前作以降格段とレベルアップした部分。その場面でその言葉を出すと心が震えるようなテキストがとっておきの場面で出現します。また、上記の通り基本はシリアスなのですが、文章の中に言葉遊びを入れて緩急材にしたり、村人との関係もちょっとしたシャレた会話から判断できるようになっています。このようなテキストを書けるエロRPGサークルさんは私もあまり知らなくてパっと思い浮かぶのは「NormalNEET_Complex! 」さんや「八角家」さんなど本当に限られた方達です。

ただ、圧縮して無駄のないドラマを描く代わりに無駄が無さ過ぎて駈け足気味になっている点は気になりました。恋愛関係も実際はゆっくり進んでいるのですが、私の視点から見ると章が進むごとに主人公達の関連性が知らない内に深まって見えます。純粋にミニドラマ不足が原因ですが、この点を意識しだすとさらに物語が膨大になってしまうため悩ましい部分です。

さて、主に恋愛関係がテーマとして挙げられる本作ですが、それを盛り上げるのが燃え部分です。恋愛がテーマであってもプレイ時間(戦闘除く)の大部分を占めるのが戦闘関連です。主人公側はミカゲ含め様々な魔女が仲間になります。邪神の力を使い眷属であるドールを召喚し、自身は不死身で身体は何度も再生します。対する相手はパワーを秘めた神器を利用して絶対防御のような魔女の力を部分的に上回る戦闘を仕掛けてきます。時には味方側魔女を圧倒する魔女と対決することも。

このような強ボス戦は戦闘でも敵側がかっこいい攻撃を繰り出す、通常方法では勝てず戦略を組み立てる必要がある、味方がパワーアップして特殊なスキルが利用できるなど特殊な演出が入ります。ですが、戦闘以前の戦略考察ドラマが非常に盛り上がります。また、敵側関係においても各キャラ1人1人に出番を用意し、対決に至る経緯など敵側背景もしっかり語っています。純粋に悪と言えるようなキャラが実は少なく(体験版ラストのあいつ含め数人ぐらい)、皆なにかしら事情を抱えています。悪役は悪役で独特の個性が発揮して魅力があります。燃えゲーの良さを再認識させられました。
終焉のイヴ 影の章_燃え1 終焉のイヴ 影の章_燃え2 終焉のイヴ 影の章_燃え3
▲専用CGや専用立ち絵を用意するなど、かなりの気合が入っています。

終焉のイヴ 影の章_サブキャラ1 終焉のイヴ 影の章_サブキャラ2 終焉のイヴ 影の章_サブキャラ3 終焉のイヴ 影の章_サブキャラ4
▲様々な立ち絵ありキャラが敵味方含め登場。

終焉のイヴ 影の章_悪役1 終焉のイヴ 影の章_悪役2 終焉のイヴ 影の章_悪役3 終焉のイヴ 影の章_悪役4
▲体験版ラストに登場した弱者をいたぶることが趣味のムーンアイン。コウがムーンアインに疑問を持つ明確なきっかけとして登場したかませ系悪役。狂ったお方なんだけど、その狂い方がゲームの世界観を伝える役割も果たしていて妙に印象に残ったキャラです。

敵・味方含め価値観の違いによる言い合い、暴走、対立なども。また、こういう戦闘の合間に絆がどんどん深まっていく点が燃え系恋愛の魅力ですね。

世界観関連も魅力。神器、ムーンアイン、邪神……複雑な世界構造や権力関係、人物関係をした世界観をしています。序盤こそ設定の説明が多く頭がこんがらがるのは上記の通りですが、2章以降になると人間ドラマで必要な分をスピード感が落ちないように、なるべく簡潔に語られていきます。あくまで自己主張せず、それでいてドットや戦闘中の文章などから少しづつ知識が上昇します。そして少しずつ設定に興味を抱くような段階になると、どばーーーーっと真相を含めた設定が語られるなどプレイヤーの知識量に合わせてアウトプットします。
終焉のイヴ 影の章_過去0 終焉のイヴ 影の章_過去
▲ミカゲの過去も少しずつ判明していきます。

パズル的な戦略を要する戦闘関連、又はイージーでの快適プレイ

魔女又は人間、そして最大4人メンバーで余った枠にはドール(魔女の眷属)を召喚できます。HP,MPは戦闘開始時全回復、TPは戦闘開始時決まった値。もう1つSPの概念があり、こちらは決まった地点でのみ回復できます。そして、ドール召喚は戦闘中にSPでのみ召喚可能。物語後半になるとSP全消費でキャラが覚醒する強力なスキルも覚えます。

人間・魔女は必ず2回行動可能で、ドールは1回行動、敵も1回行動です。そして、初ターンは敵の攻撃がありません(必ず先制のようなイメージ)。敵には対空・対地系の弱点、赤・青・緑系の弱点があり効果は重複します。そのため適切に対処したスキルを使用すると2倍以上のダメージにもなります。

つまり、想像付くと思いますがドールの使い方が肝であり、雑魚戦で下手に使用するとSPが簡単に枯渇します。また、純粋に攻撃役にも肉壁にもなる仲間が増えるためボス戦では必要不可欠。

私は基本はStoryでプレイしながら雑魚の初戦闘やボス戦ではNormalでプレイしました。他、HardやManiaxがありいつでも変更可能。Storyの場合は雑魚戦だと敵の弱点を突けば1撃で倒せるバランス、ボス戦はちょっと工夫が必要。Normalになると雑魚戦でも計画的なプレイが要求されます。Normal以降はパズルちっくな戦略性が重視され、この敵にはこのスキル、このドールと言った敵1人1人の攻略法を見つける必要があります。また、Storyであっても、敵の弱点を見つけながら一撃必殺の攻撃を目指す楽しみ方があり、これはこれで楽しかったです。

この変わった仕様は他RPGでも見たことが無く斬新です(どちらかと言えばサークル過去作とは似ている部分もありますが)。それでいてスピード感があるので快適。ここも体験版はチュートリアルダンジョンしかプレイできないのであまり分からない部分ですが。
終焉のイヴ 影の章_戦闘1 終焉のイヴ 影の章_戦闘2

不器用でゆっくり育むオネショタエッチ、そして世界観に沿うような凌辱描写

エッチ関連は全てメインシナリオやサブシナリオに組み合わさって発生します。つまり純粋なエロRPGとは異なりこちらもビジュアルノベル系です。一番多いシチュはコウとミカゲの恋愛エッチ。男女の立場が逆転しており、ミカゲがお金(契約金)で買ったコウの身体を抱くオネショタ系となります。最初は契約のため仕方無く身体を許すコウですが、次第に煩悩に対する葛藤を持ちながらも快楽を待ちつつなるようになり、そしてだんだんとミカゲに対する愛情を持つようになってくる変化がエッチシーンを通じて分かるようになっています。また、ミカゲが最初は身体が綺麗なだけの理由でエッチをしていただけなのが、だんだんと心の変化と共にエッチでの心情も変化していく様子が描かれます。シーンに関しては最初は手コキ、フェラと言ったように順々と進みます。
終焉のイヴ 影の章_エッチ契約1 終焉のイヴ 影の章_エッチ契約2
▲常にミカゲが攻め、コウが受け側です。ちょっと変わったところでは、オネショタ関連が好きな方にも合うと思います。

終焉のイヴ 影の章_純情と肉欲1 終焉のイヴ 影の章_純情と肉欲2 終焉のイヴ 影の章_純情と肉欲3 終焉のイヴ 影の章_純情と肉欲4
▲エッチする前やエッチ中に恥ずかしがるコウ。最初はエッチや煩悩に対して拒絶反応を示しますがだんだんと変化していきます。この反応の変化が個人的には好きなシーンです。

体験版終盤で登場する怪我をした娘さんは村で喫茶店の店員として働きますが、元娼婦。このコウ・ミカゲのエッチを一緒に参加してコウをいじることもあり。
終焉のイヴ 影の章_怪我女性1 終焉のイヴ 影の章_怪我女性2
▲彼女は主人公達と関わることになり、新たな道を歩むことになります。

いかにもな重要な立ち絵あり女性人物なのに過去の凌辱エッチしか存在しないキャラやエッチシーンがいないキャラもいますので、彼女達は次章に期待かな。

メインがこのような恋愛エッチ系なのですが、凌辱要素も勿論あります。主要人物の過去の出来事であったり、NPCキャラ達が被害の対象。盗賊などの無理矢理系や、自分が生き残るために仕方無く奉仕するなどの内容。いつものU-ROOM凌辱関連を想像していただければ。これらは単純な抜き要素になる一方、この世界観の悲惨さを伝える役割を持っています。レイプ以外にもコウのパートナーのオナニーや性知識の薄い女性に気持ちいいことだという名目の輪姦など。
終焉のイヴ 影の章_レイプ1 終焉のイヴ 影の章_レイプ2

そして、閲覧回避設定も用意されていますが猟奇・ゴア描写があります。体験版では売春の最中に権力者の男から銀行預金を操作して自身の所持金を0にされながら凌辱される精神的リョナシチュがありますが、本編では欠損系リョナや異形化リョナが一部含まれます。見る人によっては相当どぎついかと。

あと、注意点は後半にPC処理上、相当重いシーンがいくつかあります。終盤の特定戦闘では巨大敵+エフェクトかけまくりのような箇所があるのでPC能力が低いとアウトかもしれません。

プレイ時間は基本難易度をStory(Easy相当)でプレイして11時間程度。回想がないのでシチュ数はわかりません。体感で20~30程度、ただしCGに関してはエロ無し系を含めるとまだまだあります。RPGツクール系ビジュアルノベルの良さが見事に活きた作品かと思います。エロRPGの流行系とは外れますが物語も戦闘も高レベルのゲームです。邪神や魔女の在り方などハードな世界観を用いつつも核となる話は王道的恋愛物語で安心して楽しめる1作です。

とりあえず続編をプレイしたくてたまらないのですが、開発規模を考えると2年ほど先になることが難点でしょうか。個人的に異種恋愛は好物の一つで(エロでは無く恋愛嗜好の一つとして)、そういう意味で明らかに人間とは異なる魔女がヒロインということでもテンションが上がりました。

購入はこちら
DLSITE:終焉のイヴ 影の章

DLSITE24時間ランキング

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする